この記事はいつかブログに掲載したいと思いながらなかなか時間が取れず、1年近くも経過してしまった工場見学の様子を、思い出し、思い出し書いたものです。(工場見学は2021.4.26、この記事を書いたのは2022.1.27)

もはやメモは無く用語も忘れてしまって、案内してくれた根元孝夫社長には申し訳ない思いですが、自分の備忘録として覚えていることだけ書いてみました。

工場見学が大好きな私の工場見学記はこちら

丸森町の横塚製作所さんでプラスチックの真空成型を見学してきました(宮城県丸森町)

株式会社 横塚製作所は宮城県丸森町にあるプラスチック加工の会社です。真空成型/圧空成型という工法でプラスチックトレーを主に生産しており、写真に写っている舘矢間本社工場のほかに、同じ町内の除北に丸森工場があります。

プラスチック加工は、2020年12月に一関の三光化成さんを見学させていただきましたが、三光化成さんは射出成型という工法だったので、今回はまた違うようです。

真空成型/圧空成型っていったいどんな加工なんでしょうか?

オフィスで根元孝夫社長からお話を伺う

見学の前にオフィスで根元孝夫社長から製品についてお話を伺いました。

▼製品の一部です

↑↑↑私は松下電器仙台工場(当時)内で、協力会社のスタッフとしてDVD光ピックの製造に3年間携わっていました。

この黒いトレーは非常に懐かしいです。ちなみに色が黒いのは精密部品用で、静電気が起こらないようにカーボンを練りこんであるからだそうです。

横塚製作所さんで製造している様々なタイプのプラスチックトレー

製品の写真と根本社長を一枚の写真に収めようと思ったら斜めになってしまいました^^
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いよいよ工場見学です!

▼プラスチックトレーの材料です

↑↑↑ひとくちにプラスチックと言ってもPP(ポリプロピレン)PET(ポリエチレンテレフタラート)など(本当はもっと色々聞いた気がする・・・)様々で、製品に合わせて何種類ものロールが準備されていました。

▼これが金型です

↑↑↑よく見ると規則的に小さな穴が開いています。

根元社長には「真空にするときに空気を抜くための穴」と教わった気がしますが、実はこの時点ではあまりよく理解していません(笑)

▼これの名前はプラグ・・・だったかしら?

↑↑↑これも説明を受けた時点では何をするものか全くわかっていませんでしたが、製造工程を見学した今なら説明できます。

これは下からの空気吸引で真空状態になったときに、ペタッと金型に張り付いて成型されたプラスチックを上から押して、より精密に形を整える補助具?のようなものです。

ネットで検索するとプラグというらしいです。

見えている白い部分にはガーゼが貼られています。

社長のお話では、色々試した結果ガーゼが一番よかったそうで、プラグをつくる業者さんにも、ガーゼを貼るようにわざわざ頼んでいるとのこと。確か製品にくっつかずきれいに離れる・・・という理由だった気がします。

▼真空成型をする機械です

↑↑↑機械の内部も撮りたかったのですが、反射して自分しか映っていないのが残念(汗

▼この機械で製造していた製品です

↑↑↑確か、レンズを収納するトレーだったような・・・
色が緑色なのも何か理由があったはず。

旧型の装置を見て初めて真空成型のしくみがわかりました

お話を伺うだけではなかなかイメージできなかった真空成型ですが、旧型の機械で説明していただいたので、ここで初めて理解ができました!

皆さんも下の動画を見ていただければわかると思います。

▼旧型のプラスチック真空成型装置です

ヒーターで材料を温めた後、下から空気を抜いて金型に吸い付かせると同時に上からプラグが下りてきて材料を押し、その繰り返しで次々トレーができていく過程がよくわかります。このあとシート状のトレーは最後にカットされます。

根元社長が説明をしてくださっている下の動画もぜひどうぞ。

▼こちらは根元社長の解説付きです

新しい機械との違いや、プラグの役割を説明してくださっています。先の写真で説明した「ガーゼ」の意味もここでようやくわかりました。

▼新しいほうのプラスチック真空成型装置

新しいほうのプラスチック真空成型装置です。

旧型のを見てからこちらを見ると、それぞれの部分で何が行われているのかよくわかります。

こちらの工場では圧空成型というのもやっていて、それは上から空気を圧入して金型に押し当てる成型方法です。

ひとつの装置の中で真空と圧空を同時に行って成型する機械もあるそうです。

▼金型倉庫

最後に工場の外に出てコンテナを利用した金型倉庫も見せてもらいました。金型がどんどん増えて来るので最近設置したそうです。

横塚製作所さんではプラスチック段ボールを使ったコンテナ箱も作っています。下の写真の機械の後ろのほうにある緑や黄色い箱がそれです。

プラスチックには色々な加工方法があるんですね。時間を割いて説明してくれた根元社長にお礼を述べて横塚製作所さんを後にしました。今回は本当にありがとうございました。