そばの味と香りがわからないんです

2017年5月に長野県茅野市の
訪問介護事業者さんで
リーダー研修の講師を務めました。

3日間の研修だったので
参加してくださったリーダーさん達とも
すっかり仲良くなり
おそばの美味しいお店も教わったので
2日目の夜に早速食べに行ってみました。

ですが実は私、おそばの味が
わからない人なんです。

嫌いではないですし
食べたら美味しいのもわかりますが
それはあくまでも「つゆ」の味であり
本体の「麺」のほうに
関心を払ったことが一度もありません。

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だからお店のレビューなどで
「そばの風味が…」「香りが…」
などと書いてあると
(自分はその辺が全くわからないので)
”通”ぶっているように感じられて
あまいいい感じがしませんでした。

要するにそばは美味しいけど
お店ごとの違いも感じたことがないし
香りも風味も感じたことがないんです。

だから何を食べても差がわからないので
「この店は美味しい」などと
思ったこともありませんでした。

更科そば 茅野駅前(長野県茅野市)

その日も評判のお店に行ったものの
「これのどこが美味しいのだろう」と思い
FacebooKでは以下のように
「ホテルの部屋でコンビニのおにぎり」を
食べたほうがいい・・・なんて
投稿しちゃってます?
(お店屋さん、ごめんなさい)

コメントへの返信でも
「そばの味って結局つゆの味では?」
などと書いている私ですが
賛同者もいらっしゃったので
私と同様に、”そばの味がわからない”人は
それなりにいるのではないかと思いました。

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寒いのに冷たいそばを食べる山形の人が信じられない!

蔵舞たぬき(山形県山形市)

それよりさらに1年半前の晩秋、
コーチ協会の勉強会を山形で開く関係で
仙台から数名の仲間達と山形に行って
お昼に現地メンバーと合流したのですが
彼女が案内してくれたお店が
「蔵舞たぬき」というおそば屋さん。

私はそばよりもラーメンのほうが
ずっと好きだったので
ちょっと残念な気もしましたが
そばは山形の名物でもあるので
顔ではニコニコしながら
お店に入りましたが
彼女のおすすめは・・・

えっ!冷たいそばですか!!!

▼蔵舞たぬきのメニュー

なんだか冷たいほうを頼むのが
当然のような感じで
メニュー選びが進んでいるので(汗)
ここは一応、乗るべきではないかと思い
私も「二色盛り」を頼みました。

▼蔵舞たぬきの二色盛り

ですがこの日は10月末で気温も低く
こんな寒い日に冷たいそばを食べるなんて
個人的には信じられません!!!

いやー、この日は本当に寒かったんですよ。
なのに「冷たいそば」を当然のように頼むなんて
(そしてそれに疑問を感じている様子もない)
やっぱり信じられない!!!

〇〇ちゃん、ごめんなさい
本当に、ごめんなさい?

今思い出しても
元々それほど好きというわけではない
そばの味よりとにかく寒かったことしか
記憶にないのですが
山形の人の気持ちはわからない・・・と
首をひねりながら思いました?

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取材先の社長さんから一押しのお店を教わりました

さてそれから4年経った2月のある日
私は普段からよく仕事をしている会社の
Sさんと連れ立って
上山(山形県)のある工場を
訪ねることになりました。

目的は仕事先のニュースレターに掲載する
お客様紹介記事の取材です。
私はその会社とはライターとしての
お付き合いなんです。

▼雪が一杯積もっています。

取材先の工場のN社長さんは
ご年齢は私よりお若いと思いますが
大変そばに精通された方で
聞けば山形市の認定ソバリエとのこと。

ソバリエとはソムリエをもじったもので
山形市が『まちづくり市民会議』の
制度の一環として立ち上げた
山形の魅力案内人養成事業のようですが
N社長のお話がとにかく詳しくて面白いので
Sさんが社長に尋ねました。

「せっかく山形に来たので
お昼にそばを食べて帰りたいです。
(方向的に)帰り道に立ち寄れる
おすすめのそば屋さんはどこですか?」

高砂や(山形県山形市)

そこでN社長が教えてくれたお奨めのお店が
山形市蔵王半郷にある「高砂や」という
お店でした。

▼「高砂や」はそば屋さんというよりもロッジ風の外観

山形のそば屋さんはラーメンを出すお店が多く
このメニューだけを見ているとそば屋さんとは思えません。
ですが裏を返すとちゃんとそばのメニューもあります。

2月という寒い時期ではありましたが
ここでラーメンを選ぶ選択肢は
我々にはありません(笑)

N社長とは取材を通じて
Facebookでもつながったので
別れてからの投稿は
絶対見ていらっしゃると思いますし
これはやはり「高砂や」のそばを
アップするのがお約束の流れでしょう(笑)

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そばの味がわからない人たちのそばランチ

そうこうするうちに頼んだおそばが
運ばれてきました。

▼たぶん「もり天そば」?記憶が合間ですが、たぶん。

ですが・・・
個人的には「最高に美味しい」
というわけでもありません。
元々そばにそれほどの「愛」が
あるわけでもないのです。

そのときにふと、数年前の自分の
Facebook投稿を思い出しました。

あのときの「そばを美味しく感じない」
という投稿には賛同するコメントと
「美味しく感じる」人のコメントが
2対2の半々でした。

私は同行するSさんに打ち明けました。

「N社長のお話が興味深かったので
 頷いて熱心に聞いていましたけど
 実は私、そばの味が
 わからない人なんですよね。」

するとSさんが・・・

「実は、俺もなんだ」

(爆笑!)

「じゃ、このそばはどうですか?」
「うーん、、、美味しいとは思うけど
 うーん・・・よくわかんない。」
「えー!私もなんですよ!!」

(爆笑!)

Sさんが言うには
『食べた瞬間にそばの香りが
プーンと口に広がる・・』
とか言うじゃない?
あれがよくわかんないんだよね」

あぁ、まったく同じです。
私も「そばの香り」というものが
そもそも全然わかりません。
味も風味も感じたことがないのです。

そんな会話を交わしたあとの
Facebook投稿では以下のように
なりました^^

「食べて美味しい」という書き方はせず
とりあえず正直さは
そこそこ保ったつもりです(笑)

ですが、私はこのことをきっかけに
そばの味がわかる人になりたい
思うようになりました。

山形に仕事先が多い私は、今回のように
お客様にそば店をご紹介していただいても
良さがわからなければ失礼な気がしましたし
何より熱くそばを語る
N社長がかっこよかったので
何かに精通していることを
うらやましく感じたからです。

(つづく)

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