★★★本町第三分庁舎で開催された宮城県の若者定着支援事業で叱り方セミナーの講師を務めました(宮城県仙台市)
7月10日㈫は、宮城県本町第三分庁舎で、
コミュニケーション力と叱り方セミナーを行いました。
このセミナーは、宮城県が、
若者等人材確保・定着支援事業として行う、
『輝く企業の人財力向上プロジェクト』のひとつです。
県内5か所で様々なセミナーが開催される中で、私は、
・コミュニケーション力と叱り方セミナー
・困った社員への接し方と効果的なティーチング・コーチング
を担当します。
自分が担当する講座をピックアップしたご案内は、
こちらです。
叱るための環境づくり
タイトルに「叱り方」という文字が入っているので、伝え方や言い方や声の大きさや態度などを想像される方も多いと思いますが、私が今回皆さんに一番お伝えしたかったのは、それだけでなく(もちろん、それも含めて)、正当に叱ることができる環境づくり、叱られても相手が納得できる環境づくりの重要性です。
私は気弱なリーダーだったので人を叱るのが苦手でした。ツワモノぞろいの職場だったためその後の展開にも自信が持てず、あれこれ考えて躊躇してしまい、言うべきことを言うべきタイミングで言えなかったこともありました。
ですが、誰が見ても「言って当然」「言われて当然」の環境さえつくっておけば、自分が与えられた職責に応じた叱り方ができることに気が付きました。
現在の職場はどこも人手不足でとても忙しいので、(特に中小企業の場合は)一番大事なことを伝えていない感じることが多いです。一番大事なことというのは、目的意識の刷り込みと、何がダメで、何がよいのか?ということの基準です。
例えば営業職であれば、お客様からご注文をいただいて売り上げを伸ばしていくのが仕事なので、リーダーは、誰もが常にオーダーををいただける方向で動くはず、と思いがちですが、色々な会社様の新人さんを指導していると、そういった行動が取れない若い方が少なからずいらっしゃいます。
一例を挙げると、お客様が関心を持っているのに、スルーして帰ってきてしまうとか、見積書のタイミングが遅れて失注してしまうとか。
そんなときについ、上司の方は「どうして〇〇しないんだ?」と大きな声を出してしまうかもしれませんが、その前に、お客様の関心の度合いを聞き出すプロセスの指示や、見積書提出のスピードなどについて言及しておかないと、営業職としての動き方をイメージできない若い人は、叱られたことと自分の行動がつながらず、自分自身を振り返らない方も多いんです。
※補足すると、「お客様の関心度に注意を払いなさい」というよりも「こういう聞き方をしてみたら?」とご自身の体験談や具体的なノウハウを伝えた方が効果的のようです。よく守破離と言いますが、守るべき型を提示してあげるのも方法かもしれません。
どんな業種・業態でも、今の若い皆さんは、職業へのイメージが希薄だったり、生身のコミュニケーションの練度が高くないので「言わなくても当然わかっている」「自分で考えられる」と考えていると、意外なところで齟齬が生じることもあるんですよね。
望ましい行動がとれない方に注意や指摘をするためには、「望ましいこと」「望ましくないこと」が明確で、会社全体の価値観やルールが一致していて意思が統一されている必要があります。それが身に入っていて初めて、叱られた事実を受け入れることができるので、それが叱るための環境づくりということになると思います。
講座ではそういったことに加えて、現実的な目標設定や、言いにくいことの伝え方などもお話をいたしました。
今回は男性の参加者がとても多く、まじめでキリッとした雰囲気の3時間でした。
本日の研修について
事業名:平成30年度 宮城県 若者等人材確保・定着支援事業『輝く企業の人財力向上プロジェクト』
タイトル:「コミュニケーション力と叱り方セミナー」
テーマ:効果的な会話、部下指導のポイント
内容:タイプ別コミュニケーション、座学、グループワークなど
主催:宮城県(受託会社:株式会社コー・ワークス)
人数:約30名
時間:3時間
対象者:宮城県に活動本社・支社がある事業所の管理者・リーダー様
会場:宮城県本町第三分庁舎