お仕事の打ち合わせでご訪問した
第一ガスケット工業様にお願いして
工場の中を見学させていただきました。
プラスチック加工は今まで
射出成型と真空/圧空成型を
見学させていただきましたが
切削加工は初めてです。
※工場見学の過去記事はこちらです。
※これまでの見学履歴はこちらです。
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材料は円筒形(筒状)のプラスチック
旋盤を使って加工されるため、材料はほとんど円筒形だそうです。
材質は納品先の細かな指定に寄るので、色も形も材料の配合割合もそれぞれ違うとのこと。
手動の旋盤が並んでいました
工場の奥に年季の入った主導の旋盤が並んでいました。
ネット検索で調べてみると「津田(TUDA)PROS 400×620 」という汎用旋盤(手動旋盤)のようです。
さらに調べてみると、汎用旋盤は何をするにも正確なプログラミングを必要とするNC旋盤と比べて、すぐに作業に取り掛かることができて、工具も手軽に任意で交換できるため、修正作業や小ロットの生産に向くそうです。
また汎用旋盤は、見た目の形状や手触りで仕上がりを確認しながら作業できるのも大きなメリットとのこと。まさに職人技の世界ですね。
巨大な円盤が鎮座していました
工場の中には巨大な円盤もありました。
ホームページで確認すると「カスタマイズ正面盤」というらしいのですが、これをつかって大きなものを加工するそうです。
・・・と言われても、どうやって使うのかまったく想像もつきません(汗)
CLL 1000
この装置の銘板には「CLL1000」と書いてありました。中部工機というメーカーの旋盤のようです。
こちらもどうやって使うのか全く想像できません。。。
たとえばこんな製品を作っています
ご案内の増田室長に一例として製品の一部を見せていただきました。
ああ、なるほど、こういう円筒形の樹脂に溝を掘ったり穴をくり抜いたりするんですね、段々イメージが繋がってきました!
ですが、それだけではありませんでした。
メクトロン MC TSV-35L
第一ガスケット工業さんの設備紹介のページで「メクトロン MC TSV-35L」と書いてあった機械です。
マシニングセンターだと思っていましたが、調べてみるとタッピングセンターという装置で、マシニングセンターとは少し違うらしい???
検索によればタッピングに特化された工作機械とのことですが、タッピングがなんだかよくわからないので不明のままです^^
このときは工具が直線的に動いて部材の表面にまっすぐな溝を何本も掘っていました。
大きな製品もありました
納品前の製品です。これが完成した状態だそうです。
恥ずかしながら(そして大変失礼ながら)何に使われるのかまったくわかりません。
ですが、このぐらい大きな口径の部材を加工するのであれば、さきほど見た巨大な円盤もどこかで必要なんだろうな、という想像は付きました。
機械が削り人がホースで切粉を吸引
「この作業は見ていると面白いですよ」と増田室長が教えてくださったので、動画に撮らせていただきました。
工具と動きが途中で切り替わって違う形状の加工をしているのがよくわかります。
スタッフの方は機械の動きに合わせてホースを当て、切粉の吸引を行っていました。
TAKISAWA CNC旋盤 TCN-2500L6
設備紹介のホームページで「TAKISAWA CNC旋盤 TCN-2500L6」と紹介されていた装置です。
ちょうど扉が開いていたので、複数の工具を取り付ける円盤のような台座?が見えていますね。
整理された工具置場
工具置場です。昨年、生産管理の近藤勝信先生と共にある会社さんの5S研修を半年間担当したので、こういうところにはすぐに目が行ってしまいます。
盤の名前、責任者のお名前、そして各工具には名前が貼られて影絵(シルエット)も書かれているので、今どの工具が持ち出されているのかひと目でわかりますね。
5S掲示板も写真に撮らせていただきました
増田室長に昨年の仕事のお話をして「参考のために写真に撮ってもよいか?」とお尋ねしたら快諾していただきました!
表示を見ると5S掲示板ではなく、「改善活動報告」という掲示板なのかな?メンバーのお名前にはぼかしを入れましたが、リーダーさんを含め6人で構成されているようです。
実際に運用されているものは、本当に参考になりますね。
本日の感想
ご訪問するまでは、プラスチック切削加工がどういうものか全く想像できませんでしたが、各種の旋盤で部材を削ったり掘ったり溝をつけたりして加工していくのだということがよくわかりました。
プラスチックに限らず金属にも同じ加工方法があるのだと思いますが、「刃」といえば包丁やカッターやハサミぐらいしか身近に見たことがない自分にとって、固い部材を刃(検索でバイトということを知りました)で精密に削っていくという工程はあまりイメージできていなかったので、今回はとても参考になりました。
私の仕事先は製造業の会社さんが多いので、オフィスで机を並べてPCに向かっている皆さんとは異なり、普段こういう作業に携わっている方たちに研修を行うのだと思うと、やはり取り上げる事例や自分のトーク内容が変わってくると思います。工場見学はそういった意味でも大変勉強になるんですよね。