昨日は、名取市にお住いのある方のご自宅を訪問して、PCの使い方指導を行いました。長年、PCやネットにはあまりご縁がなかった、私と同世代の方ですが、添付メールのやりとりや、書類の印刷などがご自宅でできないとお仕事に支障があるとのことで、その方のお仕事仲間の方からご紹介をいただき、早速、ご訪問した次第です。

昨日は、目下の課題だった、添付メールのやりとり(Gmailアドレスの作成と設定含む。スマホにもGmailを設定。)、メールに添付されたファイルのダウンロードと保存と印刷、そして、DropBoxのインストールと設定とフォルダやファイルを共有する練習をしました。

PC教室に行ったが、「1日でやめた」というその方のお気持ち、私はよくわかります!

実は私自身も、今後見込まれる仕事の必要上から、せめて事前にタイピングだけはできるようになりたいと思い、20数年前にワープロ教室に申し込んだのです。まだ昭和の頃だったと思います。ですが、二回だけ行って、やはりそのままやめてしまいました。理由は、自分が真っ先に知りたいことや やりたいことと、あまりにもかけ離れていたからです。

きっとそのまま通い続けていれば、やがて希望する内容にたどり着く日が来たのかもしれませんが、ビジネスシーンにおいては、そのときまで悠長に通い続けているヒマなんてないんですよね。どうせ、その機種を使うわけじゃないので、電源の入れ方とかボタンの機能とかはどうでもいいし、こちらは、やりたいことだけをすぐにやりたいわけですよ。

だからこんな無駄なことに時間とお金を費やすのだったら、思い切ってPCを買ってしまったほうがずっと早い!自分で好きにいじったほうが覚えも早いだろう、と決断して、当時、高かったMacとプリンターを崖から飛び降りるような決意で即決、購入したのでした。

私の本業はパソコンの先生ではないのですが、同じ気持ちを持つ方から、よくPC指導のご依頼をいただくとその思いがよくわかるので、時間が空いているときには対応しているという状況です。(ご希望の方は、フォームからお尋ねくださいね)

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さて、PC指導に関しては、友人・知人からお客様をご紹介をいただくことも本当に多いのですが、実は、早く上達していただく指導には必須のコツが3つあります。

やっていて楽しいこと

1つ目は、教わっていて楽しいこと!学んでいて楽しいこと!

つまり、「楽しい」「面白い」「うれしい」「感動した」「驚いた」「目からウロコ」など、ご本人にとってプラスの感情が動かなければ、上達もしないということです。

お金を出してもPCを教わりたいという方は、そもそも、自分だけが取り残されているという根強い劣等感がありますし、ネットやPCは難しくてよくわからないもの、という強力な先入観もあります。まず、その壁を崩し、ちょっとでも少しでも「へー」と思ってもらったり、「できてうれしい」とか「私にもできる」という感動がないとね。

なので、自分が個人指導するときには、物事の基本的な仕組みや機能を覚える事よりも、まず、そっちを最大の最優先にします。昨日も、お客様が「最近、LINEを始めてみた」とおっしゃるので、早速、LINEで友達同士になって、ご挨拶を交わしあうところからスタートしました。私と同世代以上でLINEを始めたばかりの方は、友達も少ないし、使い方もまだよくわからないし、その状態では気軽にやりとりもできていないことが多いので、ご家族以外の第三者と、試しにやりとりを楽しんでみるって、大事なんですよね。

PCを教えに来たのにLINE?などと思わずに、ご本人が今取り組んでいるものがあれば、そこから入って広げていくのもいいと思います。そして、あれこれができたら、一緒に大喜びして二人で大いに盛り上がるのもポイントですよね。

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自力でその場で復習してもらう

そして2つ目は、必ず自力ですぐにその場で何度も復習してもらうこと。

これは、回数を重ねて覚えてもらうという意味もありますが、メモの取り方の不備や、ご自身の記憶の曖昧さを再認識してもらうためです。

たいていの初心者の方は、メモの取り方が甘いんですよね。なので、「じゃ、今度は一人でやってみて」とお願いしても、ほとんどの方が、メモを見ても同じ作業を自力で完了できません。つまり、再現性のあるメモになっていないんです。

これはその方が悪いわけではなく、「PC経験がない=(イコール)PCで困ったこともない」ということなので、自分が今後迷いそうな箇所の勘所がわからないんですよね。昨日の場合で言うと、Gmailでメールを確認する方法はメモされていましたが、もっとずっとその手前、ネットはどうやって開くのか?つまりIEやChromeのアイコンの形や起動の手順からメモしないと、たぶん、そのメモでは、次に一人でやったときに、できないと思うんです。

だからその辺をお伝えして、昨日は、メモの取り方も工夫してもらいました!

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PCを目的とせず手段とする

3つ目は、PCを目的にせず、手段とする機会を多く設けてあげることです。

女性の場合なら(いや、男性でも?)一番いいのは、私と仲良くなることです(笑) 私と友達になって、PCやネットを使った心の交流が図れるのが一番早道。(←それでいいのか?(笑))

具体的には、私がLINEで行った場所や食べたランチの写真を送ったり、メールで失敗談など笑える話を送ったり、相手が動物が好きな方なら、ペットの写真を私に送ってもらうなど、とにかく、理論・理屈ではなく、生活感のあることをやらないと、ネットやPCはなかなか覚えません。

だから、その方の興味や関心がある事柄となるべく絡めてあげて、まずは、講師である「私」という人間と、楽しくやり取りをしたり、趣味の分野で調べ物をしたり、WordやExcelで自分が必要と思う便利なものの作成方法を教えたり、ネットや「PC操作ができないと、やりたいことが達成できない」という状況をつくってあげることが大事だと思います。そうすると、どんな方でも、自然にスキルアップしていきますよ。

ちなみに、20数年前、私がタイピングをマスターしたいと思った時には、当時の文通相手にPCでメールを書こう(つくろう)と思いました。綺麗な花のイラストを配置した紙に、可愛い書体の文字が並んでいたら、相手も喜んでくれるんじゃないか?そんな風に思って、書体の変更方法を調べ、Wordでイラストを入れる方法を調べ、貼る場所を変える方法を調べ、見た目が気に食わなかったので行間の変更方法を調べ・・・と書くと、簡単そうに見えますが、実際には超初心者だったので、そんなことでさえも、ものすごく四苦八苦しながら、非常に長い時間をかけてようやく完成しました(笑)

要は、本当に自分がやりたいっ!と思う目的さえあれば、意外になんとかなるんですよね。ネットやPCを覚えたいという人は、ネットやPCを覚えることが目的になっているから難しく感じて長続きしないのであって、それを使って自分が本当に好きなこと(この場合は、「ねばらならぬ」の仕事ではなく、できれば個人的なことが望ましい)ができてより充実することが身をもってわかれば、あとはもう、指導者など不要で、どんどんご自身で進んで行かれるはずだと思います。

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今日は、昨日のご報告に絡めて、初心者の方にPCを早く上達してもらうコツをお伝えいたしました。最後になりますが、よく「プロじゃないのになんでそんなに詳しいの?」と聞かれます。いやいや、私はハードのことは全く分かりませんし、そもそも機械音痴です。ですが、約8年間、プロバイダーのコールセンターの法人部門で、故障対応とユーザーサポートをやっていたので、そのときに自分で勉強して段々詳しくなった、というのが答えです。

でも、「PC経験者募集」に応募出来て、その仕事のきっかけになったのが、あの日に買ったMacなのですから、世の中、本当にわからないものですよね。