(2023.7.7追記)
2022年6月のかっこちゃんのインスタグラム
宮ぷーさんが亡くなったことを知りました。
ご冥福をお祈りいたします。

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3月2日(金)は、仙台宮城野倫理法人会の、
モーニングセミナーに参加しました。
以前からお名前を存じ上げていた、
かっこちゃん、こと、山元加津子さんが、
講師だったからです。

山元加津子さんを知るきっかけになったのは、
今から、5年前、
自分が所属する(といっても現在は幽霊会員状態?)
仙台中央倫理法人会のモーニングセミナーで、
講師を務めてくださった佐藤とよ子さんの講話でした。

佐藤とよ子さんは、
「宮ぷーとかっこちゃんを心から応援する会」の
会長ならぬ”快調”を名乗って支援活動をされていますが、
忘れもしない2013年6月20日、佐藤さんは講話の中で、
山元加津子さんの活動を紹介する動画を流してくれて、
その内容が、私にとっては、本当に人生観が変わるぐらい、
非常に衝撃的だったのです。

その動画は、重篤な脳幹出血で、あと3時間の命、
よくても3日の命で、万が一生き延びたとしても、
100%植物状態になることを医師から宣告された、
かっこちゃんの養護学校の同僚、宮ぷー、こと、
宮田俊也(みやた としや)さんのお話でした。

宮田さんは、植物状態が続く入院9日目に、
わずかな瞼の動きから、かっこちゃんによって、
「宮ぷーには意識がある!」と、確信され、
様々な手法のトライアルを経て、植物状態を脱し、
他人と意思疎通ができるようになるまで回復していく、
という、ドキュメンタリー映像でした。

たぶん、それは、
「僕のうしろに道はできる」という映画の、
予告編、もしくは、告知用の、
ダイジェスト版だったかもしれません。

私は、この事例を知って、
反射的な動作以外に、手も足も表情も全く動かず、
ドクターが医学の見地から植物状態を宣告した患者さんであっても、
意思はあるし、周りの会話が聞こえている、ということが、
とても衝撃的だったし、これは非常に重要なことだと思いました。

そして、
「万が一植物状態になっても意思疎通や伝達の手段がある!」
という事実を大きな救いである、と、うれしく感じた半面、
もし、誰にもその知識がなかったら、
こころがある/気持ちが普通に動いていることを、
周囲に全く気付いてもらえないまま、
家族から「一生、植物状態」と思われて、
そのような扱いを受け続ける患者さんの大きな悲しみや、
生きる望みをなくしてしまうあきらめや絶望感・・・

そういったところのほうにも思いが強く及び、
とても切なく複雑な気持ちになりました。
それはどんなに辛いことだろう、と思って・・・

*    *    *    *

私のコーチ仲間に、
田渋あづさ さんという友人がいます。
看護師でもあり、保健師でもあり、
専門学校や、短大、大学で、
長く看護師さんの育成にも携わってきた人ですが、
彼女が、以前、私に言ったんです。

「人の からだ って、本当に不思議でね、
どこかがダメでも、やがて別の場所が、
その機能を補完してくれるように
少しずつなっていくんですよ。」

私はこの言葉を一生忘れないと思います。

その言葉を聞いたのは、
息子が潰瘍性大腸炎で、
大腸を全摘した手術のあとでした。

今後、小腸の一部を細工して、
便が溜まるJ型の形状(回腸嚢、Jパウチ)にして、
肛門につなげる予定、と、
彼女に話したときだったと思います。

結果的に息子はその方式を選ばず、
永久的なストーマを選択しましたが、
医療の現場経験が長い田渋さんの言葉は、
私の気持ちをとても楽にしてくれたし、
「ヒトってすごいんだな」ということも、
教えてくれました。

そう。

ヒトって、本当はすごいんですよね。
失った機能でも、その働きを、
どこかがやがて補完してくれる。

学術的な裏付けがなくても、エビデンスがなくても、
関わる人の強い確信や直感で、その通りに動いていくことが、
あるんだな。

宮ぷーは、一文字、一文字、3ヵ月もかかったそうですが、
今は、こちらのような文章が書けるようになりました。
⇩⇩⇩(斜めになってしまいすみません・・・)
平成28年9月3日「銀河の雫」初上映会での宮田俊也さんの講演原稿

かっこちゃんは、養護学校教諭という仕事を通じて、
四肢や脳機能にハンディキャップがあっても、
多くの生徒さんが、アプローチ(働きかけ)次第で
変わっていく様子を実際にご自身が体験して、
未来を信じることができる大きな下地がありました。

また、仕事柄、関わり方のノウハウもあったし、
レッツ・チャットなどの情報伝達装置の知識もありました。
ですが、なによりも状況を変えていったのは、
大きな希望と大きな熱意だったのだと思います。

動画は「宮ぷー」でYouTubeを検索すると一杯出てきます。
自分は、佐藤とよ子さんの講話を聞いたあと、
しばらくの間、毎日のように何度も検索して、
ひとつも見逃すまいという思いで動画を何本も視聴し、
サイトも、何度も何度も読みました。

もし、万が一、私の家族や親しい人達が、
植物状態になっても、悲しい思いをしないように。
生きることを、あきらめないように、です。

かっこちゃんは、現在、
様々な活動を精力的にされていますが、
植物状態の患者さんと意思値疎通をはかるための活動は、
「白雪姫プロジェクト」のサイトに集約されています。

また、ブログで発信できるまでに回復した、
宮ぷーのブログはこちらです。
「宮ぷー レッツチャットで、今日もおはなし」

当時、驚く思いで一生懸命見たページがどこだったか、
今は忘れてしまいましたし、時間も経っていますので、
新しい情報に差し代わって更新されているのだと思いますが、
宮ぷー
僕のうしろに道はできる
白雪姫プロジェクト 
などで検索すると、
多くの情報にたどり着けるのではないかと思いますが、
まずは、以下???をぜひ読んで欲しいと思います。

このHPができた理由

*    *    *    *

このブログを書くにあたり、
改めて調べてみると、
こんなサイトが出てきました。

「植物状態」患者と意思疎通に成功:脳スキャンを活用

日進月歩の科学の進化で、
意思があるかもしれない患者さんの思考の有無が、
脳スキャンでわかるのは何よりですが、
それは、あくまでも、当該システムを持つ、
ごく少数(または単独の)先端医療施設の話だと思います。

普通の人が普通に入院する普通の病院では、
そこまでの確認は困難だと思うんです。

ですが、この記事ををお読みの方には、
参考までに、以下のブログの
リンクも貼っておきます。

僕のうしろに道はできる(植物状態からの回復方法)山元加津子編著(三五館)より

少し長いので、読みづらいとは思いますが、
(これほど長い引用が、許容範囲かどうかも疑問…)
それでも、目を通して欲しいと考えて、
上記サイトより転載いたします。
植物状態から復活した方のお話です。

「実は、僕は運び込まれた大学病院での手術後、2週間ぐらいから意識がありました。最初に気がついたとき、天井が見えて、『ああ、ここは病院だ』ということがわかった」そうです。
高橋さんはもともとの病気があって、その病状の進行によっては、さまざまな事態が起こる可能性も医師から説明されていたので、「ああ、いよいよ、来るべきことが起きたんだ」と思ったそうです。

やがて看護師さんが来たので、「看護師さん」と声をかけようとしたのですが、声が出ないだけでなく、身体も動かない。次にドクターが来たので「ドクター」と呼んだのですが、また同じことが起きました。そこで彼は、「ああ、麻酔が効いているんだ。麻酔ならばそのうちさめて、いずれ、声も出るし身体も動く」と考えたそうです。

ところが、その後も看護師が出入りし、ドクターも来て自分に話しかけるので、応えようとするのですが、いっこうに身体が動かない、声も出ない。そうこうしているうちに、激しい空腹が襲ってきたので、「ああ、こんなにお腹がすいてきたということは、手術が終わってだいぶん時間が経っているはず、それなら看護師さんがそろそろ、食事を持ってくるだろうな」と思い、待っていると、看護師さんが、何かの容器を足元のスタンドに掛けていったそうです。その容器からはチューブが下がっていたので、たどってみると経管流動食の管がお腹につながっていたというのです。

高橋さんは、それも、短期的な処置だと、まだ楽観視していたそうです。それから、次の日に奥様が来たので、話しかけようとしたのですが、やっぱり声が出ない、身体が動かない・・・これはいよいよ変だと、少し切迫した感じに襲われたそうです。それからは、食事も水も、何もかもがすべて管から入り、自分の口からは水一滴さえ、入ることはなかったのです。

高橋さんは、自分に意識があるということを伝えようとして、なんとか声を出そう、身体を動かそうと必死にもがいたけれど、誰も気づいてくれない。そして、「ああ、自分は意識障害の患者として扱われているんだな」と、わかったというのです。

それでも、一生懸命努力したら、身体もそのうち動くだろうと思っていたのですが、だんだん時間が過ぎて、何ヵ月も経ってきたときに、ついに、「自分は植物人間と思われているんだ」ということに気がつかれたそうです。

意識があるのに、植物状態だと思われているという事態は、全く予期していなかったことで、自分にとってそのことは、「まさに、死を超える恐怖でした」と表現されました。そして、水一滴自分の口から入ってこないという状況を、「地獄の日々だった」とも話されました。「水一滴をどれほど渇望したか、おわかりでしょう」。こんな問いかけを患者さんにされると、確かに、言葉も気持ちもわかるのですが、安易な肯定はできないものです。

そういう状況が一年以上も続いて、とうとう自分はこのまま終わるんだなと、あきらめたそうです。すると必死に口を動かそうとか、声を出そう、身体を動かそうという気力さえも萎えていって、最後はもうどうでもいいと思ったとのことでした。

(出典:僕のうしろに道はできる(植物状態からの回復方法)山元加津子編著(三五館)より )

意識がちゃんとあって、
普通にこころがあるのに、
一切の発信ができず、
その事実を誰も知ることなく、
家族からも周囲からも植物状態を思われて、
医療機関で相応の扱いをされるのは、
未来に絶望感を抱くことに等しいと思います。

そんな患者さんと家族が一人でも減るように、
このブログを書きました。

かっこちゃんは、宮ぷーの症状がとても重いので、
今後のリハビリに対して、
ドクターが否定的なコメントをしたときに、
「でもそれは、患者さんの体を実際に起こして、
やってみたわけでは、ないですよね?」
と、思ったそうです。

最初からダメと思っているから体を起こさない。
でも、起こすことで逆に何かが起こる、変わる。
それは、養護学校教諭の膨大な経験と実績から来る、
確かな確信だったのだと思います。

*    *    *    *

さて、当日のモーニングセミナーの朝食会場では、
かっこちゃんから、介護のワンポイント解説もありました。

患者さんの頭を自分の脇の下に入れて、
ズボンのベルトをつかんだり、
頭越しに相手の脇の下から手を入れて両手を結び、
自分がそのまま後ろに倒れる自重を利用して動かすと、
てこの原理で、患者さんが簡単に動かせることを、
実演していただきました。
なるほど~!!目からウロコでしたっ?

朝食会場では、かっこちゃんの話に感動した参加者が、
著書「みみずと魔女と青い空」
買い求める順番待ちの列ができていました。
私も買いましたよー(冒頭写真)

この本を読むと自分の小さい頃を思い出します。
実は私もちょっと、変わった子供でした^^
だから自分にはホロずっぱい感じの本でした。
それに、かっこちゃんは、私と3歳違いなので、
同時代感がすごくあるんですよね。

かっこちゃんが、かっこちゃん風に意訳した、
かっこちゃんモードの般若心経、
「宇宙(そら)の約束」も買いました。
(冒頭の写真に掲載)

かっこちゃんのエネルギーってすごいな。
私はかっこちゃんみたいに、
何年も同じことに心血を注ぐことができるだろうか。
そんな自問も生まれました。

最後に、かっこちゃんを知るきっかけを作ってくれた、
佐藤とよ子さんと、かっこちゃん(山本加津子さん)ご本人と、
記念に自撮り写真を撮らせていただきました!!

かっこちゃん、とよ子さん、ありがとうございます!!

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最後の最後に、付け足しの余談になりますが、
本当のことを言うと、
実はこれよりも、もっともっと前に、
山元加津子さんというお名前だけは、
別件で存じ上げていました。

それは、「1/4の奇跡~本当のことだから~」という、
山元加津子さん自身が出演している、
養護教諭としてのドキュメンタリー映画の上映に、
椎木秀行さん(アイアンドエス税理士法人)など、
数名の知人が、当時関わっており、
複数の方からいただいた
ご案内のメールやチラシを通じてのことでした。

ですが、最初からそのように
認識していたわけではなく、
あるときふと、
「え?山元加津子さんって、もしやあのときの映画の?」
と、記憶が突然蘇り、ネット雄で検索してみて初めて、
両者がつながったというのが真相です。

ですが、恥ずかしながら、当時の私は、
意識の高い人達が「よかった」「感動した」
と言えば言うほど、懐疑的な思いが増幅されて、
何かの反発心が生まれてしまうような心情がありました。

自己啓発セミナーなどが流行っていた頃だったので、
その延長上の作品と誤解していたのです。

今思えば、完全なフィルターですよね(汗)
素直じゃなかったなぁ、などと思います?




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