今日は電気工事業の管理職の皆さんにメンタルヘルス研修を行いました。同じ内容を4か所で行っている今年のメンタルヘルス研修は、本日の東京会場が最終日です。

午前中は産業医の先生がストレスチェックについて話し、午後が私の出番です。

事前に伺っていたオーダーは、不調な方への声掛けなども含めた、円滑な職場コミュニケーションの演習がテーマでした。

今回の一連の研修で、メーンにした主題は、以下の二つです。

①成果よりも1の実践
②困ったら相手に聞け

これはかつて多くのスタッフに接してきた自分の経験に基づくものですが、メンタルが不調な人に対して、リーダーや上司はどうしても何かの解決や進展を目指してしまうんですよね。だから真っ先に「どうしたらいいんだろう?」「なんて言えばいいんだろう?」と考えてしまうんです。

でもそれってよく考えてみると、自分の行動によって何かの成果が上がることを暗に目的にしている発想なんですよね。心から相手のことを思って親身に誠実に接する場合でも、「なんとか役に立ちたい」という思いがあり、人としてそれは当然のことですが、実はこの「成果につなげる」ということだけを考えすぎると、職場のコミュニケーションは逆にうまくいかないときが多いんですよ。

そもそも仕事の現場というのは、いかに早くいかに正確で、いかに予算をかけずに、いかに少ない人手で物事を成り立たせるか?という思考で動いているので、私たちは無意識のうちに、成果主義の影響を大きく受けているんですよね。

ですが、心身が弱っていたり、メンタルが不調な人たちが一瞬でもほっとできるのは、そことは無関係な会話なんです。お天気の話、ペットの話、庭に咲いた花の話・・・そういったたわいもない会話を交わして緊張感がほぐれていく中で、はじめてそこで、「実は・・・」「ご相談が・・・」のひとことが出やすくなるではないかと思います。相談事がある人は、会話の中でずーっと迷っているんですよ。言おうか言うまいか。言うならどのタイミングで切り出したらいいのか。

そのインターバルが長いことを理解してあげて、気付くでもなく、気付かないでもなく、その人自身の意思や決意が固まってくるのを少し待つ感じがいいと思います。

「元気ないぞ?大丈夫か?」「何かあったら相談してね。何でも言ってね。」そういった、いきなり自分の精神世界に踏み込んで来るような声掛けは、エネルギーが落ちている方には、あまり効果がないことが多いです。エネルギーが落ちているので、面倒で複雑な話をするよりも、「大丈夫です」「今は特にないです」と簡単に答えて、自分に近寄ってくる人を早々に遠ざけちゃった方が、楽なんですよね。

メンタル不全者と核心についてきちんと話し合えるまでには、とても遠回りすることも多いので、ちょっと声をかけたくらいで状況が一変することなど、ほとんどなく、その意味でも、あまり成果を目指さず期待もせずに、でも、あきらめずにサインを出し続けることが重要だと思います。その考えは、なかなか仕事の現実とは相いれないので、管理者の方は大変だと思いますが、まずは、何かの成果があることよりも、穏やかに接し、軽く言葉を交わしながら、チョコチョコとまめにかまってあげるのがよいと思います。

 

すでに終了している他の会場のアンケートで、「研修の趣旨がわからない」というご意見がありました。たぶん、今回のようなワークショップ型の研修が初めてで、戸惑いを感じられたのかもしれませんが、こういったスタイルの演習は、講師が何かを教えるというものではなく、自分達が実際にやってみて、いいと思った事を職場で実践するのが目標です。

ロールプレイングから得られた結論を皆さんに尋ねたところ、「同僚と色々な話が出来てよかった」「普段は知り得ないエピソードを聞けて楽しかった」という感想が上がりましたが、できればもう一歩考えを進めて、「だから部下とも、もっと雑談してみよう」とか、「今度、〇〇について質問して会話の糸口にしたい」といった、実践目標にぜひつなげてほしいと思います。

今回は、コーチングのスキルとマインドをベースに、「聞き手に徹する」「インタビューしてみる」「心に焦点を当てた質問」などを演習しました。明るくジョークの好きな皆さんから、笑える意見や感想も飛び出して、参加者同士の交流も深まったのではないかと思います。

長くなったので、②「困ったら相手に聞け」については、またの機会に書きますね。

余談ですが、前回の新潟に続き、今回も大変立派な神棚がありました。安全を願う会社さんならではといつも思いますが、東京の神棚も仙台とはやはりちょっと違いますよね。神棚にしめ縄を飾るのは、どの辺の習慣なんだろう?などと思いながら、仙台に戻ってきました。


研修名:平成29年メンタルヘルス研修会
本日のタイトル:「円滑なコミュニケーションのはかりかた」~働きやすい職場をつくるための演習~
テーマ:コミュニケーション
人数:約30名
時間:約2時間
対象者:電気工事業 ライン管理者の皆様




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